骨粗鬆症

神保整形外科骨粗鬆症は骨の強度の低下により骨折しやすくなる病気で、一度骨折すると完治するまでに時間がかかります。
主に長年の生活習慣により骨がもろくなり、つまずいて転んだり、くしゃみをしたりするだけで骨折することがあります。
自覚症状はなく、骨折して治療を受けたり、腰や背中の痛みで医師の診断を受けたりして発覚する場合がほとんどです。
骨粗鬆症が直接の原因となって死に至ることはありませんが、骨折して日常生活に支障をきたすようになったり、寝たきりになったりすることはあります。

骨粗鬆症の症状

骨粗鬆症になっても、初期の段階では症状が出ないため、知らないうちに症状が進行します。
症状が進行してくると、安静にしている時に痛みや不快感、前かがみになったり歩いたりした時に痛みを感じるようになります。
さらに症状が進行すると骨がもろくなり、つまずいて転倒するだけで骨折しやすくなります。
よく骨折する部位としては太ももの付け根の骨、背骨、手首などです。
骨粗鬆症のはっきりとした兆候としては、背中や腰に痛みを感じたり、背中が曲がったりすることです。
さらに若い頃より身長が2cm以上縮んだり、歩行する際のバランスが悪く転倒しやすくなったりします。

骨粗鬆症の原因

骨粗鬆症の原因としては、以下のようなものがあります。

  1. 加齢による骨密度の低下
    女性で骨粗鬆症になると人が多いのですが、加齢による骨密度の低下が原因とされています。女性は年をとると女性ホルモンの分泌量が低下します。
    特に50歳を過ぎたあたりから、女性ホルモンの低下とともに骨密度も低下していきます。また、加齢により腸管の機能が低下してカルシウムの吸収が悪くなるのも、骨密度の低下の原因とされています。

  2. 骨吸収と骨形成のバランスの崩れ
    骨は一度形成されるとそれで終わりではなく、体内で繰り返し形成されています。古くなった骨は、新しい骨と入れ替わっているのです。健康な状態では、骨は吸収される量と骨が形成される量はバランスがとれていますが、骨粗鬆症になると骨吸収が骨形成を上回ってしまい、骨がもろくなるのです。

  3. 女性ホルモンの分泌の低下
    骨粗鬆症になるのは女性がほとんどで、閉経後の女性がかかりやすい病気といわれています。女性ホルモンのひとつであるエストロゲンには骨吸収を抑制する働きがあるため、閉経後の女性は女性ホルモンの分泌量が減少して、骨密度が低下し骨粗鬆症になりやすくなるのです。

  4. 栄養不足や生活習慣
    過度のダイエットをすると栄養が不足して骨粗鬆症の原因になります。
    特に若い時にダイエットをすると、骨を形成するためのカルシウムが不足して骨密度が低下します。また、運動不足になると骨に負荷がかからなくなり、骨の形成が低下して骨がもろくなります。飲酒や喫煙など生活習慣も骨形成に悪影響を及ぼし、骨粗鬆症の原因になります。